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4月のひとこと

 みなさんは「ミドルエイジ・クライシス(中年の危機」という症状をご存じですか?
40歳前後になると、今ままでの人生を振り返って立ち止まり、あれこれ後悔したり落ちこんだり、これから先の人生を急に不安に感じて焦り出すことがあります。この症状のことを「ミドルエイジ・クライシス」と言います。私は産業カウンセラーの学校でこの症状について習いましたが、当時は「ふぅ~ん」と思うだけでした。
 先月、2人の息子が進学する学校が決まり、長男は大学の寮に入ることになりました。受験勉強から解放されて、未来に夢と希望を抱きながら楽しそうに毎日を過ごす息子達の姿がとてもまぶしくて・・・。
この頃から私は急に焦ったり不安になったりするようになりました。ある日、もしや、これが「ミドルエイジ・クライシス」というものなのでは?と思い、産業カウンセラーの教科書を読み直してみてびっくり☆まさにコレだったのです。          
 ミドルエイジは、「思秋期」と呼ばれています。思「春」期は子どもから大人へと成長していく中で起こるさまざまな葛藤に悩む時期ですが、思「秋」期は自分の価値観や生き方を見直し、人生の後半をどう生きるかを考える時期なんだそうです。この時期に入っても「自分はまだまだ若い!」と本気で思っている人は実年齢と気持ちのギャップが大きくなり、「ミドルエイジ・クライシス」に陥る可能性がとても高いそうです。はぁ~、私 ドビンゴです(苦笑)。
 ミドルエイジ・クライシスは性別問わず多かれ少なかれ、誰にでも起こる可能性があります。女性の場合、仕事が順調でも、幸せな家庭を築けていても、今の自分が持っていないものに目が向いてしまい、「私の人生、これでよかったの?」「このまま人生を終わっていいの?」などと思い悩み始めます。
 このままずるずる行っていいのかな?他にもやりたいことがあったはず。でもそれが何なのか分からない。私って何?何の取り柄もないじゃん。一体自分は今まで何をやってきたの?孤独、虚しさ、寂しさ。苦しい、辛い、楽になりたい。この気持ちを誰かに分かって欲しい、助けて欲しい(涙)。もう何もかも捨ててしまいたい!等々。
 私は、自分が抱く酷く辛い感情の全てがミドルエイジ・クライシスに当てはまることが分かった時、「こう思ってしまうのは私だけじゃないのかぁ~」と思えて少し気持ちが楽になりました。今もいろんなことが不安だし、過去を振り返ると後悔することが多くて辛くなったりもしますが、強い焦燥感や絶望感は和らぎ「今はしたいことが見つからないだけだよ」と思えるようになりました。
 したいことが分からなくなったときは「子供の頃どんなことが好きだったか、楽しかったか」を思い出すといいみたいです。私は昔からずーっと「食べること」が大好きです(笑)だから、本当に食べたいと思うものを食べる(食べに行く)ことからはじめてみようかな?と思っています。「食べること」以外になんかないの??と思うと悲しくなりますが、食べることをきっかけにそこから少しずつ他の楽しみやしたいことを思い出せたり、したくなったらいいなーと願っています☆焦らず、無理せず、ゆっくりいきます。

2015年4月1日
摂食障害専門カウンセリング あや相談室主宰
摂食障害カウンセラー 長谷川あや

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