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挨拶
2004/11/22

主人との出会いを日記に書いたら、クライアントのみなさんから
「ご主人と結婚することを悩まれたことはありませんでしたか?」と聞かれるようになりました。
もちろん「結婚」についてはいろいろ悩みました。でも「彼と結婚する」ことにはあまり迷いはありませんでした。性格や価値観の違いはともかく、「挨拶」がきちんとできる彼を私はとても尊敬していたからです。
もちろん私だって挨拶くらいはできるし、その大切さも頭では充分分かっていました。でも彼と結婚し、子供や仕事を通していろんな方とお会いする機会が増えるにつれて「挨拶」が人とのコミュニケーションや信頼関係においてどれほど重要で大切なことかを身を持って感じるようになりました。

主人はどんな人に対してもいつも自然な笑顔と言葉で挨拶のできる人です。私もそうしているつもりでいたのですが、今思うとそこには相手に対する多少の感情がかなり入っていたようです。例えば同じマンションに住んでいる方とすれ違っても、相手が私から目を反らせば私も目を反らして挨拶をします。相手が嫌がっているような感じを受ければしないこともあります。忙しそうに見える方とすれ違う時も呼び止めては悪いのでは?と思い、目を合わせずに軽く会釈するだけでした。どれもこれも私なりに気を使っての行為でした。でも笑顔で挨拶しても嫌そうに会釈されたり、無視されることもあり、あれこれ考えながら挨拶するのが面倒くさくなってきました。いつしか誰と会っても「作り笑顔で軽く会釈して素早く通り過ぎる」だけになりました。

一方、主人は相変わらず誰に会っても「こんにちは〜♪」「おはようございまーす♪」「今日は良いお天気ですね!」と自然な笑顔。例え相手が挨拶を返してこなくても全然気にしていない様子。それを彼に言うと「あぁ、そういう人もいるよね〜」「聞こえなかったんじゃなぁい?」で終わり。こういう人って本当に羨まし〜いっ(>。<)!!

ある日あることに気づきました。マンションの住民の人たちが主人と会うと自然な挨拶から始まり自然な会話を楽しんでいるのです。でも彼女たちは私にはあまり話しかけてきません。私は「な、なによ。みんなして。おばさんって男の人を見るとコロッと態度が変わっちゃうんだから」と思いました。へらへらしている主人にも腹が立ちました。

でもそれは違っていました。問題は私が「先」でした。私がいつも
忙しそうな顔をして挨拶や会話を避けていたから、みなさんもそうした方がいいと思ったんですね。

マンションのエントランスでいつも会う男性はいつもブスっとしているので、私もブスッとしながら彼に挨拶をしていました。
(私としてはあくまでも「彼が先」だと思っているのですが、彼は「私が先だ」だと思っていたかもしれません)
でもこのブスっとさんも主人の前ではニコニコしながら挨拶をしているのを見てしまったのです。これはすごいショックでした。

ある日の朝、長男がマンションの階段を転げ落ち救急車で病院に運ばれました。ものすごく腫れて流血している息子のおでこを見た私はパニック!どうしていいのかわからなくておろおろするだけ。そんな私の不安を感じ、恐怖で震えが止まらない息子。終始冷静で優しかった救急隊員のみなさんにお礼を言う余裕は全くありませんでした。
幸い、息子の怪我は大したことがなくホッとしてマンションに帰ってくると、マンションの人たちが心配そうに「仕事に行くなら、私が息子さんを見ているよ」「大変だったね」「あの病院がいいよ」などと声をかけてくださいました。
学校の先生やお母さん方も心配して電話やメールをくださいました。下校途中に息子に会いに来てくれた友達もいました。連絡帳にはとなりの席に座っている女の子からの手紙が添えてあり「早く良くなって笑顔を見せてね」と書いてありました。
息子はとても嬉しそうに「僕も誰かが怪我をしたら優しくしてあげるんだ」と言いました。
私は今まで誰かが怪我をしたと聞いても、その日に電話しては失礼なんじゃないか?と思いながら結局なにもせずにいました。
でもそんな私とは違い、さりげないアクションを起こしてくだった皆さんの優しさは、息子と同じで私もとても嬉しかった。
そしてこんなに沢山の人に温かい声をかけてもらえたのは息子と主人がいつでもどこでも誰に対しても「挨拶」をしているからなのだと思いました。

この日を境にブスっとさんにも意識して笑顔で「おはようございます」と言うようにしました。まだまだ自然体にはできなくて。でも続けていけばいつかは自然体という癖が身に付くと思いつつ。
彼は相変わらずブスッとしています。でもいいんです♪挨拶をすることを当たり前のこととしてでき、そこに何の期待も見返りも持たない主人と息子を心から尊敬し見習わせてもらっているだけだから。
またブスッとさんに会いました。仕事に行く時間帯が同じなので毎日会うのです(笑)。「おはようございます!」と私。するとブスッとさんも「おはようございます」と・・・
あれ〜!?笑顔だ〜!!それからの彼は笑顔さんに変名。
お互いに笑顔で挨拶ができる関係はすごく気持ちが良いんだな〜♪

よくテレビで、亡くなった人に対するご近所のコメントを聞きます。
「本当に優しい方でした。いつも会うと挨拶をしてくださって・・・。」
「何を考えているのかわからない人でしたよ。会っても挨拶1つしないし・・・。」
こんなコメントも聞く度に、挨拶って本当に大切なのね〜とつくづく思います(^-^;)。

最後にもう1つ。テレビで、何年も自分の部屋に引きこもっていた子の両親がその子に「これからは人様に迷惑をかけないように、何でもしっかりと自分でやるんだよ!」と言っていました。
その隣でおじいちゃんが「迷惑はかけてもいいんだ。しっかりとやらなくてもいいんだ。でも挨拶だけはちゃんとできるようにしような。挨拶1つでその人の印象と人生はガラリと変わるんだよ。おじいちゃんが言いたいのはそれだけだ・・・」と涙を流していました。
おじいちゃんの言葉にだけコクンと頷いたその子の姿に私も涙が出てしまいました。

2004/11/22
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