摂食障害カウンセラー長谷川あや主宰 摂食障害のカウンセリングルーム
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昔の私→今の私
2004/05/28


*証拠が不十分なまま、思いつきを信じ込んでしまう
*いつも白黒つけたがり、曖昧なことに耐えられない
*自分の気になることをばかりを重要視し、反対にそれ以外のことを小さくみる
*何でもすぐに決めつけてしまう
*自分の感情から現実を判断してしまう

摂食障害に陥る前から、私は上記の考え方をしてしまう自分に戸惑っていました。でも意識的にしているわけではないので、何をどうしたら、自分の考え方を変えていけるのか全く分かりませんでした。
 拒食や過食は、ストイックな考え方に疲れ果てた私の体が出した「信号」「結果」「問題提起」でした。つまり、私が本当に解決していかなければならない問題は「過食」ではなく、「ストイックな考え方」の方だったのです。
 私がこの病を克服できたのは、駄目な自分でもできることを1つずつ増やしていったからです。これはとても大変で時間がかかる作業でしたが、この作業以上に時間をかけてしまったのが、駄目な自分を責め、調子の良い自分しか認めてこなかった7年間という年月でした。

 駄目な自分にできることをしていくのには忍耐や我慢はあまり必要ありません。必要なのは、駄目な自分でもできることを見つけ、行動してみる勇気だけ。忍耐や我慢を強いられる作業は、長続きせず、そこから逃れたいが為の過食を誘います。
 私はずーっと「駄目な自分は、何をやっても駄目なんだ!」と決めつけ、そんな自分の存在を否定し責め続けてきました。
でも「こんな自分でもできることがあるんだ・・・」と肌で感じていくにつれ、「こんな自分でもま、いっか♪」と思えるようになっていきました。
 今までの私にはなかった「ま、いっか」という△ができたことで、ずっと私の足を引っ張ってきた「ストイックな考え方」を変えることができました。
過食が減っていったのはこの「後」のこと。

 摂食障害を克服した今でも、調子が悪くなってくると、他人と自分をあれこれ比較して凹んでしまいますが、駄目な自分を責めない為にも、日頃から駄目な自分にできることを大切に、その量を増やしていくというよりも、今できていることの質を少しずつ高めていくような気持ちを大切にしています。

 これからもおそらくずっと、駄目な自分にできることをベースに、あまり無理をしないように心がけて過ごしていくと思います。中でも私が一番大切にしているのは「生活のリズム」です。

1)朝は起きる。夜は寝る。
2)どんなに過食しても翌日はいつも通りに起きて、いつも通りに朝ご飯を食べる。

 過食という行為は非常に不快ですが、そのせいで生活リズムまで崩し、体調の悪化や鬱を招いてしまうことの方が私にとっては深刻な問題です。そこで、既にしてしまった過食を、生活リズムを崩していくきっかけにさせないように、上記のことを常に心がけています。
と同時に、摂食障害を克服して更に10年を経た今、私はようやく自分の感情の波を把握できるようになりました。頑張れる時期は頑張れるスケジュールを、頑張れない時期は頑張らずに済むスケジュールを事前に立てて行動しています。
最初は抵抗のあった「駄目な自分」ベースの生活でしたが、慣れてしまえばあれもこれも「ま、いっか♪」ばかりの毎日です。

 皆さんにも必ず○と△と×があります。△は○ではなく、×の自分に隠れています。これからも皆さん、一人一人が持っている「ま、いっか」を一緒に探していけたらいいなと思っています。

★「駄目な自分」を連発しましたが、今の私は「駄目な自分」が、ダメだとは思っていません。昔の私にとっては「駄目な自分」に思えるだろう状態でも、今の私には△な自分でしかありません。


2004/05/28
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