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連鎖はしない 
2003/12/25

自分が受けた辛くて無意味で不理屈な経験を我が子には
させまい、母のようにはなるまいと思っていても悲しいかな、人って親が自分にしてきたことを【気づかぬうちに】そのまま我が子にもしてしまうんですよね。
でも親にされて嫌だったことを忘れてしまったり【気づかずにきた】人は、親と同じことをしてしまったとしても悩みません。
それは親として当然のことであり、しつけだと思います。

一方、親にされてきたことを覚えていて【気づきつつ】もそうしてしまう人は、そんな自分の言動に強いショックを受けます。
そして悩み苦しみます。

気づかずにいる親に育てられた子供と、気づいている親に育てられた子供とでは、心に残る傷と心の豊かさに大きな差がでてきます。

私が覚えている辛い思い出はどれも、長い月日を経て、肥大化している気がします。母から何時間も怒られた、何日も無視された・・・と思っていることも、実際にはほんの数分のことだったかもしれません。でもそのときのあの怖くて悲しい気持ちは、今も私の心の中で「確かな事実」として深い傷となって残っています。

「お母さんは鬼かもしれない」「もっと優しいお母さんがほしい」「このうちには私の味方をしてくれる人が誰もいない」
小学生の時の私の気持ちです。

「お母さんが世界で一番大好き!誰にも渡したくない。お願い。ずっと私と一緒にいて!」
拒食症だった時の私の気持ちです。

「お母さんが大好きで大嫌い!」「母が私にしてきたことは一生許せない!」
過食が一番ひどかった時の私の気持ちです。

「母のような親にはなりたくない」「こんな私が産んで育てた
子供たちもまた心を病ましたりはしないのだろうか」
妊娠、出産、育児中の私の気持ちです。

私の心の中にはいつだって、母を心から愛せないという切ない思いが隠されていました。

結婚したのに、母と離れたのに、摂食障害も克服しているのに、それなのに、自分が子供の頃母にどんな叱られ方をされてきたのかを、自分が我が子にしてしまう言動で気づき、思い出すのは
本当に本当に辛いことでした。
でもここに気づけたことには大きな意味があると思いました。
先にも書きましたが、私たちは気づけた時点で、そのことについて悩むことができるからです。悩み苦しめば、そこから必ず何かを変えていけるからです。だから子供には連鎖はしません。私はそう思っています。

私は育児を通して沢山のことを勉強しました。もちろん今もこれからもそうだと思います。
「親=完璧な大人」ではないというも知りました。
心に余裕のないときの私の言動は母にそっくりです。それに気がついた時は本当に凹みました。

でもやっぱり私は母とは違う!!!
カッ!となった時は母と同じ叱り方をしてしまうけど、カッ!となる前と後の言動を変えることはきっとできるはず!

でも普段は気にならないことが生理前だけは、妙に気になりイライラ鬱々。感受性の高い子供たちにもすぐにそれが伝わり、子供も落ち着かなくなります。
そんな時に子供たちがちょっとでも私の機嫌を損ねることをしたらもう大変!私は自分の感情を抑えることはなかなかできません。一番弱いものにやつ当たりをしてしまいます。

そんな自分を責めながら悩みながら、ある時私は「親だから」「子供だから」は取っ払おう!素直な気持ちを子供に伝えるようにしてみよう!と思いました。
「ママね、今日はなんだか分からないんだけどとってもイライラしているの。だから近寄ると怖いぞ〜〜!」
ふざけた声で言ったとしても、本当の気持ちを伝えられると自分も子供も心構え(?)が違ってきます。
私は自分の感情を伝えられるようになってから、感情的になることが本当に減りました。でもPMS中はちょっと・・・。
今後の課題かな(^-^;)。

もし感情的になってしまって子供を傷つけてしまったと思ったら
なるべくその場を離れるようにします。最初は興奮気味で
子供たちのところにまた戻って怒鳴ってしまいそうな勢いがあります。でもベランダに出て冷たい空気を吸ったりしているとだんだんと冷静さを取り戻していきます。そしたら子供たちのところに行って必ず謝ります。謝りたいと思う部分「だけ」を心から謝ります。
「さっきはごめんね。あんなに怒ることないのに・・・。その前からママはイライラしていたんだね。あなたを傷つけてしまってごめんなさい」
子供は優しいです。すぐに「うん、いいよ〜」と言って許してくれます。
そのかわいい声を聞きながら、思わずギューっと彼らを抱きしめます。すると幼かった時の自分も一緒に抱きしめてあげている
気がします。
自分の感情を伝える勇気を持てたことで、私はあのころの自分をも癒すことができたのです。

今は「母は母」「私は私」と思えます。母にも良い所はあるし、私にも悪いところはあるから、しょうがないなーって感じです。母の言動が未だに気になるのは、お互い似たもの同士だからだしね。

2003/12/25
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