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性格は変えられるか!?
2003/12/24

 自分の性格で悩む人は多いようだけれど、ではこの「性格」って変えられるものなのか!?というお話し。
 「あんたは、感受性が低くていいねぇ〜」などと女房からよく言われますが、うん、自分で言うのはなんだけど確かに感受性は低いかも。それでも、小さい頃は物事に非常に敏感で、ナイーブな性格でした。対人関係も苦手で、引っ込み思案。自分の言いたいことをなかなか人に伝えられず、そんな自分の性格を嫌ったこともありました。まぁ、こういう人は結構多いと思います。
 今も確かにそういった性格の一部はありますが、全般的に「質」は変わっています。「性質は変わってないけど、性格は変わった」と言うべきでしょうか。
 最初の性格の変化は、中学校1年生のとき唐突に現れました。なぜか突然自分に自信が出てきたんですね。それまでは友達も少なく、ひとりで遊ぶ方が好きだったんですが、クラスの面子が良かったんでしょうね、なんだか知らないけどクラスの友達と遊ぶのが楽しかったんです。友達と積極的に関わっているうちに、だんだん自分に自信がついてきました。「イケル!」という感覚が常にあって、さらに自信がついて行きました。クラスでもリーダー的存在とまではいきませんが、一目置かれる存在になることができました。
 そんな楽しい1年も、2年への進級でおしまい。クラスの面子が変わると、なかなかうち解けられず、また引っ込み思案な自分にもどってしまい、その後もそのまま。高校卒業まではそのまま、いわゆる「目立たないヤツ」で過ごしました。ここで、「性格ってやっぱり変わらないんだ」と絶望する部分が生まれた反面、「うまく乗れる環境があれば、自信を持って人と接することができるんだ」ということも学習したのかもしれません。
 高校を卒業して上京。やっぱり専門学校でもなかなか人に慣れない。積極性がない。というわけで、つまらない東京生活を送っていましたが、またも転機が。アルバイト先の人たちが同年代でとても気が合い、その中で皆友達になって、遊ぶときは常にいっしょに、という関係になりました。もちろん、友達関係になるには1年ぐらいかかりましたが、その後ははじめて「仲間」と呼べる存在になってゆき、対人関係にずいぶん自信を持てるようになりました。ここでも自分の性格を知りました。「自分は本当に仲良くなるには随分時間が掛かる人だ。でも仲良くなれば、とってもいい人間関係を築ける」と。
 その後、仲間内でみつけた彼女との別れをきっかけに、アルバイト先を変えましたが、ここがまたうってかわってイヤ〜な雰囲気の会社。みんな暗く、上司は高圧的。しかも上司のひとりが、妙に私につっかかってくる人で、傷つくことを沢山言われました。理不尽な事を言われる事が多かったので、そこは言い返せばいいものを、それが言えず、そんな自分がイヤでたまりませんでした。そんな上司を恨んだり憎んだりする日々の中、「まぁ、しゃーないか」と、少しだけ思える自分に気が付きました。また、ぐっすり寝れば、前日のいやなことをかなり忘れられることも気づきました。そのうち、「まーこの人もどうしようもない人なんだな」なんて思えるようになってきて、そうなると、ざぜかその上司の態度も変わってきて、妙に親しげに関わってくるようになりました。
 その後、就職、独立、結婚を経て、現在に至るわけですが、その間にも多くのことがありました。で、今は初対面の人から「親しみのある人」「話しやすい人」「明るい人」という印象を持たれるようです。友人関係や仕事関係でも、尊敬できる人格者が多く、何より明るい人が周囲に多い感じです。子どもの頃から考えると、「こんな性格でもいい人間関係って作れるんだな」と時折、感慨無量になることがあります。

 人への取っつきが悪い、消極的、ということろは今でも変わっていません。これは生まれつきの性質かと思います。でも、それがイヤだとは思いません。
 自分の嫌いな面というのは、とても良く分かります。分かりすぎてイヤになってしまう人も多いと思います。でも、自分の性質の中に、あまり日頃表に出てこないモノがたくさんあります。これらは地味で細々していて、あまり価値があるように思えない、性質の主たるものたちの隙間に埋もれている、いわば「性質の余り物」みたいなものかと。でも、これをしっかり見つけてうまく利用してゆけば、性格を変える(補う?)ことができると思えてなりません。
 私の場合の主なそれは「良い人間関係をつくるには時間がかかる」「まぁいいか、と思える許容心がある」「イヤな事は寝れば忘れる」という3点かと思います。これって、それぞれ単独で見ると、なんの価値もなさそうなものかもしれませんが、自分の性質を補い、うまく性質に取り入り、つきあってゆくためのパーツとしては、なくてはならないものです。これに気づけば、自分の性質の負の面を解消し、それを性格(人格)に反映させてゆけると思うのです。
 この「性質の余り物」を見つける作業は、他人には絶対に出来ません。自分で見つけるしかありません。いいときも、わるいときも、何か少しの変化が生じると、この「余り物」たちがちょっとだけ顔を出します。そんなときにそれをよく観察して、うまく利用できるようにしてあげる、そんな事を心がけて生きてゆくのも良いかと思います。
 私は、常々こう思います。「自分」という「乗り物」は、その様々なパーツを引き出し、機能的に使ってくれることを、その運転者(自分自身)に求めていると。「性質」という乗り物を取り替えることはできないけど、うまく乗りこなしてあげれば、きっといい旅ができると、そう思います。

By あや旦那
2003/12/24
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