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下剤の乱用
2003/06/23

下剤が止められない。過食した後は必ず下剤を飲む。
最初は1錠飲んだだけで、お腹が痛くて1日中
何もできずにヒーヒー言っていたのに。
今じゃ何十錠飲んでも何百錠飲んでもなんともない。
体が薬の成分に慣れてしまったんだなーと思った。
そんな体が憎たらしかった。
薬だろうがなんだろうが、痩せられるかな?と思ったものは
何でも口に入れた。
副作用のことなんて全然考えたことがなかった。
自分の体を全然愛していなかったんだもん。
体のことを何も考えないのは当たり前だった。

自助グループで知り合ったAちゃんもそうだった。
私と同じで過食と下剤の乱用をしていた。
とにかく細くていつも顔色が悪かった。
でも彼女は「ママがすごいデブなの。だから私は普通に食べては
いけないの。絶対にああいう風にはなりたくないの!」と
言っていた。そして常に手首や足首の細さを指先で触っては
その細さをチェックしていた。

その彼女が死んだ。
道を歩いていた時突然倒れ、頭を地面に強打したとのこと。
でも死因は低カリウム欠症による心臓停止。
つまり突然死だった。
なんで?ちょっと前には一緒に映画を観に行ったじゃん。
あの時はあんなに元気だったじゃん。

私と同じ行動をしている子が死んだ。それも簡単に死んだ。
もし彼女が友達じゃなかったら「そんなに楽に死ねるなんて
羨ましいな」て思ったかもしれない。
でも彼女は私の友達だ。
どうしよう!私も死んじゃうかもしれない。
そう思ったら怖くてたまらなかった。
私はこの時「死にたいほど辛い!」と
「実際に死ぬ」の意味が異なることを知った。

この日から下剤が一切飲めなくなった。
飲みたい!とか、飲んではいけない!とかそういう
次元の問題ではなかった。

持っていた下剤を全部捨てた。
家のゴミ箱ではなく、外にあるゴミ置き場まで行って
捨てた。もう下剤を見ることすら嫌だった。

だけど下剤にずっと頼ってきた私の体は、
その働きをすっかり忘れてしまっている私の腸は、
繊維質のあるものを食べても、便秘に効くお茶を飲んでも、
サプリメントを飲んでも、金魚運動をしても、
何をどうしても全然動いてはくれなかった。
2週間経っても3週間経っても便は出ないし、便意もない。
そう考えただけで苛立った。憂鬱になった。
太った。吹き出物が増えた(・・・気がした)。
それでも下剤を飲みたいとはその後一度も思うことはなかった。
過食しても「下剤を飲んでも飲まなくてもどうせ太るし」
とか「待っていればいつかは出る」と思うことにした。
実際にそうだったし(苦笑)。

徐々に腸も自分の働きを思い出したらしく、サプリメントの
効果も感じるようになってきたが、あれこれ試し過ぎてしまい
何がどう効いているのかが分からなくなってしまった。
結局、今でも続けているのは朝起きてすぐに飲む水と
プルーンとヨーグルトだけ。
でも便秘に悩むことはなくなった。

彼女には心から感謝している。
私は彼女の死を無駄にはしなかったと思う。

2003/06/23
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