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自助グループ(2)
2003/06/19
小さな部屋だった。確かワンルームだったと思う。 8人くらい若い女性が所狭しと長方形のテーブルを囲んで座っていた。 驚いた。とにかくみんな細いしかわいいっ。(そう見えた) この人たちは本当に私と同じように過食に悩んでいる人たち なんだろうか?
一人の男性が部屋に入ってきて窓際の真ん中の席に 座った。当時は摂食障害の本と言えば、この精神科医の書いた 本しかない時代だった。摂食障害の自助グループも ここしかなかったように思う。
一人の女性が「この自助グループは【言うだけ、聞くだけ】が 鉄則です。決まりを守り、何でもお好きなことを お話ください」と言った。
参加者が一人ずつ話をし始めた。 嘔吐ばかりしている自分は臭いとか、自殺することばかり 考えているとか、嘔吐とSEXは同じだとか、 親のせいでこうなったんだとか・・・。
私が一番症状が軽い気がした。一番考えが甘い気がした。 もっと悪くないと駄目なような、恥ずかしさを気がした。
とうとう私の番が来た。とても緊張した。 何を言おう・・・ 口から出てきた言葉は、母への懺悔の気持ちだった。 途中から涙がボロボロ出てきた。 でも泣いている私に誰も何も言わない。それが決まりごと なんだろうけれど、私的にはなんかちょっと寂しい気がした。 でも何も言われないと=ちゃんと聞いてもらえている気もして 安心できた。 とにかく私と同じことを悩んでいる人たちが存在することが 分かり本当に嬉しかった。ホッとした。 本当に参加して良かったと思った。
でも私以外の人たちはみんな吐いていた。 どうやっても上手く吐けない私は、痩せているのに 悩んでいるみんなの辛さがよく分からなかった。 過食しても吐けるなら太らずに済むんでしょ?だったら それでいいじゃんか。
帰り道、嘔吐とセックスに依存していると言っていた女性に どうしたら嘔吐できるようになるのか聞いてみた。 彼女は「努力しなきゃ!みんな努力して吐き方覚えて いくんだよ」と言った。 まるで威張っているような、怒られているような そんな感じがした。
本気で嘔吐してみようと思った。 努力が足りないならもっと努力してみよう!って。 でもやっぱりどうしても上手く吐けない。 吐ければ・・・と期待して詰め込んだ食べたものが 飲んだものが全然出てきてくれない。 どんどん消化していく!!! 焦った。居ても経ってもいられない。 私は箱に入っていた下剤を口に全部放り込んだ。
最初は便秘が嫌で飲み始めた下剤だったが いつしか過食した後の安定剤として利用するようになって いた。
2003/06/19
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