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パン教室(1)

何が習い事をしてみようかなと思った。
スキルアップ系で頭を使うことは気を抜けずちっとも楽しめないし。
スポーツ系は最初からぶっ飛ばしてしまい、1日でもさぼるともう行く気が失せてしまうし。
習字、華道、茶道は落ち着きのない私には耐え難き苦痛だったし。
料理は大好きだから今更習うってのもなぁ。
うーん、困った。一体何を習ったらいいんだ?

と悩んでいたある日、朝刊に挟んであった広告に目が止まった。
「焼きたてのパンの香りに包まれてみませんか?」
パン教室かぁ。そう言えばパンは1度も作ったことがないなぁ。体験入学のメニュー、美味しそう~♪
とりあえず電話してみようかな。

皆さんもそうだと思うけど「してみようかな♪」を実際に行動に移すのって結構勇気が要ります。結構時間がかかります。
でも先に延ばしていくと結局「私って何もしたいことがない…」になってしまうので、思い切って電話してみました。
不思議です。たかが体験入学の申し込みなのに、興味があって
電話しているのに私ったら「もう既に定員になっていて、締めきられていたらいいな…」なんて思いながら受話器を持っているんです。実は私も小心者なんです(-0-)ZZZ

体験入学の日。ドキドキしながらパン教室へ。作ったのはカフェオーレブレッドとハムチーズロールパン。どちらのパンもすごく美味しかった。
過食の時に買う菓子パンはアッという間にたいらげてしまうけど
3時間もかけて丁寧に作った焼きたてのパンはもったいなくてそんなことできない。少しずつ、その甘い香りを味わって食べた。

どんな人が参加するんだろう?と心配だったけど、こっちの方も蓋を開けてみたら何のことはない。みんな、パンを焼きことだけを目的に来ている人たちだった。(そのまんまじゃん)
パンをつくることに夢中。これが参加者の唯一の共通点。だから年齢や立場なんか詮索せずに、みんなでわいわいニコニコ楽しめた。

悩むのも長いが決めるのも早い私はその日のうちにパン教室に入会した。
もったいないから食べられなかったのか、人前だと気が張ってしまい食べる気になれなかったのか。2種類のパンを交互にちょっとだけ口にして、残りは全部お土産にして家に持って帰った。「行って良かったぁ!」「ほんと楽しかったよっ」
母にパン教室の感想を言いながら、私は久しぶりに過食をしたいなんて全く思わない充実した夜を過ごした。

こうして週1回のパン教室通いが始まった。最初は楽しかった。
いや、いつ行ってもパン教室は楽しかった。でも1つだけ困ったことが出てきた。それはクロワッサンを焼いた日から始まった。

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