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お嬢さんは以前、自助グループに行かれたことがあるのでしょうか?もし参加したことがなくて「傷の舐め合いになる」とお考えならばそれは偏見です。でも参加してみてそう感じたならば、そこの会をもう卒業する段階に入ってきているのだと思います。
他の方から、PATIOと自助グループの違いを教えてほしいという質問も頂いておりますのでこの場を借りてちょっと説明させてください。
自助グループは「言うだけ」「聞くだけ」が原則です。つまり自分が感じたことは何を話してもいいし、何を話してもそれを黙ってみんなに聞いてもらえる場所です。同様にみんなが話していることも黙って聞かなければなりません。
この会は、「共感」を強く求めている段階の人たちにはとても向いています。私も過食がどうしても止められず心身共に疲れ果てていた時に、勇気を出してある自助グループに行ってみました。最初は「私と同じ思いをしている人たちが他にもこんなにいたんだ!」「ここなら私の気持ちを分かってもらえる!」と感動しました。そこに行けば、家族や友達には絶対に分かってもらえない焦りや不安を和らげることができました。でもいつしかその会に行くことに迷いを感じるようになりました。当時の私は他人の影響を良くも悪くも受けやすく、状態の悪い人の話を重く受け止めてしまうようになったからです。と同時に「治った人はもうここには来てくれないのかなぁ?良くなっていった人たちの話が聞きたいなぁ」と思うようになりました。
そこで摂食障害を克服した後、あの頃の自分が求めていた会=PATIOを作りました。
この会には毎回摂食障害を克服した人が必ず参加してくれるので(克服者の皆さん、いつも本当にありがとう!!)「共感」+「参考」になる意見を得ることができます。PATIOに「言うだけ、聞くだけ」というルールはなく、みんなのいろんな悩みをみんなで一緒に考えるディスカッション形式をとっています。
最近のPATIOでは、摂食障害を経験したことのない女性(私が是非参加して頂きたいと思った方にお願いしています)もお誘いし、「共感」+「参考」+「客観的」な意見を得ることが可能となりました。前回のPATIOでは、オールアバウトジャパンの大美賀さんが、ご自身のいろんな悩みを打ち明け、みんなを大いに驚かせたり笑わせたりしてくださいました。また大美賀さんは「テレビなどで無意識に持っていた摂食障害への偏見が一気に崩れた」とおっしゃっていました。
この言葉はとても嬉しかったです。
最近はPATIOのように、従来の自助グループとは趣旨や形式の異なる会が増えてきているようです。でも選択肢が増えた分、どんなサポートが今の自分に合っているのか分からなくて迷ってしまう人も多いと思います。今の自分に合わない会に出てしまうと「私より状態のひどい人たちばかりだった。私は甘えているだけなの??」とか「私はみんなのようにはなれない。駄目人間だ」などと感じて凹んでしまうことがあるでしょう。
ただ、どの会も大体は医師かカウンセラーがファシリテーター*をしているので、会に参加する前に、どんな会なのか、どんな人が参加するのかなど、主催者にいろいろと相談・質問してみると良いと思います。
*ファシリテーター(促進者)参加者の心の動きや状況を見ながら、実際にプログラムを進行して行く人のこと。ファシリテーターの媒介によって、参加者の本来的な学びが促進され、体験したことを次のステップへと、結びつけることが容易になります。介在の仕方次第で、興味の持ち方も変わってきますので、ファシリテーターは常にその場の雰囲気に応じて司会をこなしていく必要があります。
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