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4月のひとこと

●スキンシップ
 昔の人は一つ屋根の下で大家族で暮らしていました。当時は鍵のかかる部屋もインターネットもありません。
家族みんなで食べる、話す、寝るは当たり前のことでした。コタツに入っても布団に入っても必ず誰かの足に触れました。外での遊びもそうです。相撲やおしくらまんじゅう、メンコやコマ回しなど、人と人・肌と肌・モノとモノが
触れ合うものが多かったのです。そのため、狭い空間で他人とうまくやっていくためのノウハウは否が応でも自然と身についていきました。
 数年前、「KY・空気の読めない人」という言葉が流行りました。昔ならこんな言葉は流行らないし、そういう人がいてもこういう風には思わなかったと思います。つまり、この言葉が流行ること自体、「その場の空気を肌で感じられない人」が本当に増えた=昔のような暮らしをしていない人が増えたってことだと思いました。
 今は、家の中でも外でも、互いの体が自然に触れるようなことがなくなりつつありますね。インターネットが普及し、直接会わずにネット上でなんでも出来てしまいます。でも、触れ合うことに慣れていないため、他人とちょっと肩が触れただけでケンカになってしまうことも・・・。そういう人を見かけると、その人の持つスキンシップの乏しさと、そこから湧き出る苛立ちや不安を感じてしまいます。西洋の人だって便利さは同じなのですが、彼らは握手やハグ、ダンスパーティなどの昔からの習わしを大切にしているので、日本人ほどスキンシップが乏しくはなっていないように思います。
 自分を変えたい!変えたい!と焦っている人ほどスキンシップに乏しく、それに慣れて人は、自分の体に触れるのも嫌になっているかもしれません。でもそのままにしているとますます苛立ちや不安が増すと思います。
 まずは自分の体をやさしく抱きしめたりさすったりしてあげてみてください。他人との適度な距離感を知るのは難しいですが、自分との距離感は縮めれば縮めるほど適度になります☆さびしい、悲しい・・・・そう感じる時も、まずはそんな体にやさしく触れてあげてください。もし近くに甘えられる人がいるならば(甘え下手だとしても)ちょっとその人に触れてみましょう。思い切って触れてもらいましょう。私は心がささくれだってくると、嫌がる息子たちを無視して抱きついちゃいます(*^_^*)でもね、抱きつかれた彼らの顔を見ると本気で嫌がってはいないんです(笑)やっぱりスキンシップは大切なんだなって思います♪
 昔、とある国の孤児院で、清潔な環境と充分な栄養を与えて赤ちゃんを育てる・但し「全く触れずに」という実験をしたところ、次々と赤ちゃんが死んでいったという恐ろしい話があります。赤ちゃんは誰からの接触もない不安やストレスを解消することができず、死んでしまったのです。そう、人は肌と肌との触れ合いなくして生きてはいけないのです。子供にお気に入りのタオルやぬいぐるみがあるのもスキンシップを求めているからですよね。大人だって同じです。ストレスや疲れが溜まっている人の体ほどスキンシップを求めます。でもそれが無理な状況にいる場合は、お風呂にゆっくり入って体を温めてあげるだけでもOKです☆その意識がスキンシップの代わりになります。
 このように、まずは意識して肌に触れてあげたり触れてもらってください。私でもよければ、喜んで握手でもハグでもなんでもしますよ~☆実際、不安や寂しさをたくさん抱えてカウンセリングにいらした方を前にすると思わず抱きしめたくなります。
 昔は「3つ子の魂100まで」が定説でした。「幼少時代の性格や性質は年を取っても変わらない」という意味です。うき~~~!!(←地団駄踏んでます)こんな悲しくてやるせない定説、誰が作ったんじゃい!!この定説にどれだけ傷つきがっくりきたことか。でもです!最近の脳科学研究ではこの説を否定しています。私もそう思います!前者の説を信じて、「今からじゃもう何をしても遅いんだ・・・」なんて思わないでください!
「いつから?」
「今でしょう!!」(笑)←これを使いたかったんです^^;スミマセンッ

2013年4月1日
摂食障害専門カウンセリング あや相談室主宰
摂食障害カウンセラー 長谷川あや

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