摂食障害専門カウンセリングルーム あや相談室

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2月のひとこと

 暦の上では節分を過ぎると立春ですが、実際には2月は最も寒さが厳しい季節です^^;
寒がり&冷え性な私は、外出の際は靴下用のホッカイロ、家の中ではコタツがマストアイテムです(笑)。体が冷えると免疫力が低下しウイルスに感染しやすくなります。皆さんも外から中から体を温めて心身共に元気でお過ごしください♪

●不安ベースな人に大切なのは足し算ではなく引き算
『望むものではなくて、望むことを叶えるために必要なものは何か考えてごらん。答えは自分に問いかけるとでてくるよ』
・・・このセリフは確かディズニーのなんとか姫の映画で出てきたものですな。←毎度毎度いい加減過ぎる情報でスミマセン^^;
「望んでいるものがなかなか手に入らない」「いつも邪魔が入る」「すぐに諦めてしまう」という方は、もしかしたら本当に必要なものが他にあるのかも知れません。或いは、それは「今のあなた」が本当に望んでいるものではないのかも知れません。答えはいつでも意外とシンプルです。ただシンプル過ぎるため、かえってそれが生真面目な人には不安というか、物足りないというか、許せないというか^^;
 摂食障害に悩む方は、不安ベースの頑張り屋さんが多く、不安を解消するためについついあれこれ足し算をしてしまいます。そのせいで疲れや不安が更に増し、本当に自分が望んでいるものが分からなくなってしまうことがあります。するともっともっと頑張って足し算を課そうとする人がいますが、この場合、足し算ではなく、引き算が正解です。こんがらがってしまった思考・感情・行動を1つずつ引けるところから引いていくと、段々と不安が治まってゆき、もともとはシンプルだった答えがまた見えてきます☆
どこから、或いは何から引いていけばいいのか分からない・・・という方はカウンセリングでご相談ください。

●治るとはどういうことか
 「治るとはどういうことか」は、摂食障害に悩む方からもそのご家族からもよくいただく質問の1つです。
私の体験や他の克服した方々の体験談から得た、克服者の感じる「治るとはどういうことか」ははっきりとお話することができますが、克服者以外の方から見たそれは私には感じることができません。
下記のコメントは、摂食障害専門医から見た「治るとはどういうことか」です。

‘’治る‘’といっても、発症前の状態に復することをめざすのではない。発症前に到達できていなかった地点をめざすことになる。
すなわち、万能感を保つことを放棄し、ありふれた自分を認め、他者に頼ることを受け入れ、心細さや抑うつ的になる自分を保てるようになることによってのみ、やせを追求するのをやめることができるようになる。
すなわち、不安や悩みをないかのようにしてしまうのではなく、不安を保ち悩めるようになることが求められる。
【専門医のための精神科臨床リュミエール28・摂食障害の治療/中山書店/「摂食障害に対する精神分析的・精神療法とその応用より」より引用】

 この医師の見解は、私や私がお会いした克服者の方々との意見や考え方と一致するため、ホッとすると同時にとても嬉しかったです。
 渦中にいるときに思い描く「ふつう」は、ふつうとは程遠い、かなり◎に近いものだったりします。でも、自分とは異なるタイプの人との出会いの中で不安や悩みを抱えつつも、「ふつう」とはびっくりするほど曖昧でいい加減でグレーなものなんだなぁ。ということが頭ではなく体で分かる(体感・納得)と多少の抵抗やショックを感じつつも、少しずつその「ふつう」を自分の考えや生活に取り入れていくようになります。意図せずともこの過程は摂食障害も克服していく過程に一致します。

2013年2月1日
摂食障害専門カウンセリング あや相談室主宰
摂食障害カウンセラー 長谷川あや

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