摂食障害専門カウンセリングルーム あや相談室

Home > 今月のひとこと > 8月のひとこと | 摂食障害専門カウンセリング あや相談室

8月のひとこと

●女性アスリートたちの悩み

 ふぅ~。毎日暑いですね^^; 今年の夏は地球全体が過去最高の暑さだそうです。見所満載のロンドンオリンピックに寝不足の方も多いかと思います。私も寝ぼけながらも必死に応援しています。

 特に女性アスリートたちの凛とした姿は本当にステキですね☆当たり前ですが彼女たちは女性です。つまりどんなにすごいアスリートでも生理周期があり、これに伴う体調の変化をどうコントロールするかは非常に大きな課題です。
彼女たちの多くがふつうの女性と同じように生理1週間前~生理中のコンディションの不調を感じています。PMSによる落ち込みやイライラなどの気持ちの変化や、体のむくみ、体重の増加も大きな悩みの1つです。実は女性アスリートたちの半数が、医師のアンケートに「生理なんてない方がいい!」と答えたそうです。気持ちは分からないでもありません。ですが、本当に生理が止まってしまうと健康状態が危ぶまれます。
無月経になると、疲労骨折のリスクがグンと高まりますし、無月経が長期化すれば生理の再開も難しくなります。「月経異常、骨密度低下、摂食障害」・・・この3つの問題は、「女性アスリートの3主徴」と言われています。この3つに共通するのは「低体脂肪」です。これを防ぐためには日々の食事をバランス良く食べるしかないそうです。バランス良くと言っても、マニュアル通りではなく、その人の体質・性質・生活(運動量など)に合った食事を摂ることが大切です。これはふつうの人にも同じことが言えます。自分の体質・性質・生活に合った食事を知らずして、ダイエット(健康維持)はできません。
私の場合は、主食を控えると過食してしまうタイプなので、痩せたいな~と思っても主食を控えることはしません。ここを控えたダイエットをしてもいずれはリバウンドしてしまい、体脂肪も増えてしまうからです。今は主食や多少の間食は控えず、無理のない軽めの運動だけを続けています。
 ところで。体格指数BMIがスーパーモデル並にスリムだった日本の新体操の選手たちの肥満遺伝子を調べたところ、なんと3分の2の選手たちが肥満遺伝子を持っていたそうです。これは、痩せ体質の子が選手に選ばれているのではなく、本来太りやすいはずの体型を激しい練習と厳しい自制心を保つことで、スリムな体型に保っているということを意味します。これができるのはMUSTタイプの人だけなのでは?と私は思います。
新体操の選手たちに摂食障害になる子が多いのも頷けます。指導者はこういうタイプの子が多いことを重視し、あらゆる面で目を配る必要があります。
今、国立スポーツ科学センターの医師らが「月経周期とうまく付き合って強くなるにはどんな練習が効率的なのか」の実験に取り組んでいます。女性アスリートの体調管理の難しさを科学の力で強さに変えることができたら本当に素晴らしいことだと思います。その日が1日も早く訪れることを祈っています☆

●Active Summer!!

 暑ければ暑いほどテンションが上がります。MUSTタイプの人ほどアクティブになります。でも意外と体は丈夫で夏ばて知らず。そのため、気力体力をどんどん使ってしまいます。だけど、テンションが高いので(気力があるので)それに気づけません。性分的には、気づきたくないというか、止めたくないというか。
この状態は「夏限定のもの!」と理解しているなら良いのですが、これが自分の「ふつうだ!」と思い込んでしまった人は、その後に来る、体を休める季節(秋冬)の心身のトーンダウンに激しく戸惑います。
夏の疲れを夏の間に解消できなければ、それは必ず秋や冬にやってきます。これは当たり前のことなのですが、○の自分しか認めたくない人は、「今まであんなに動けたのに!」「この食欲は何!?」と思ってしまいます。「夏燃え尽き症候群」ってところでしょうか。
夏のテンションのまま1年を過ごせる人はいません。もしいるとしたら△タイプの人だと思います。このタイプの人は、季節や天候や環境の変化に強く(または鈍く)1年を通して生活にそれほどの変化が無い人ですから、いろんな意味で波(反動)がないのです。
 クライアントの皆さんも、夏は比較的元気な方が多いです。かくいう私もそのひとりです♪でもいつもよりも元気なご自分に不安を抱いてカウンセリングにいらっしゃる方が一番多いのも夏なのです。
×を避けたいならば、○の状態中に、次に×を来させない対策をとる必要があります。この心がけ1つで×は必ず防げます。また、ご自分のタイプや波を把握しておくと、それらに振り回されることなく、季節毎の過ごし方ができるようになります。
 「最近の私、ちょっとアクティブかも・・・・」と気づけた方は素晴らしいです!元気な時に「今、私は元気だ!」と気づかない方が多いからです。いつもより元気かも・・・と思った時は、ちょっと意識して心と体の休憩時間を作ってあげてください。このちょっとした息抜きが△となり、○と×の落差を穏やかにしてくれます。
「調子が良い時に休みたくなんてないわ!」と思われた方はもちろんそれで構いません!であれば、あとでドッと疲れが出てきたり、無気力になって問題行為が生じたとしても、「そりゃ、こうなるよね~」と思って欲しいと思います。気を張り続ければ、気を緩めまくりたくのは当たり前のことだからです。当然のことなのに、それを自分から責められると体はすごく悲しくなってしまい、ますます状態が悪化してしまいます。

2012年8月1日 
摂食障害専門カウンセリング あや相談室主宰
摂食障害カウンセラー 長谷川あや

«
»
ページの上に戻る